硬さだけではない、品質が見える熱処理を追求いたしました!
2019年4月、真空熱処理がアップグレード
精密金型及び精密部品への熱処理に特化してきた弊社の真空熱処理が、2019年型最新の熱処理システムへと更新させて頂くことになりました。
□旧型炉2基→新型炉2基に更新
□多点計測による温度管理と昇温加熱の最適化
□冷却シュミレーションによる冷却管理
□冷却ラグを最小にする高速冷却システムの構築

これらは、ごく一部の改善点ではありますが、今までにできなかった内容を具現化しており、これらで得るデータの集積は、熱処理変形改善に結びついております。
お客様には今までとの違いをポジティブに感じて頂けるものと確信しておりますので、機会あらば不二越冶金の真空熱処理を一度お試し頂きたくご検討下さい。
精密金型 及び 機能部品への真空熱処理
弊社が、最初の真空熱処理設備を導入してから、すでに40年以上経ちました。
当初より金型の熱処理に取組んでいたこともあり、現在でも各種金型材料の熱処理を中心にして、それに表面改質処理を含めた幅広い対応で、お客様のご要求品質に応えるべく努めております。
また弊社では、金型に関連する熱処理の技術書として、数年毎にブルーブックと称する小冊子を製作して、お客様に配布しております。
これは、これまでに培った膨大な処理データをもとに、実際に社内で試験処理を施行して、検査機器等で検証した結果や、お客さまと共同でトライ&エラーを繰返したデータ等を参考にして製作しており、微力ながら熱処理に対する疑問や最新材料、樹脂成形加工などへの対応として、幅広く活用していただければとの考えから始めたものです。
今後も精密金型を中心とした処理技術に取組み、新たな小冊子を含め当HPからも情報を引き出せる形式でお客様をサポートしていく予定です。
■真空熱処理 5つのポイント■
□ポイント1
弊社独自のアンケート方式による注文フォームをお客様にお配りしており、それに製品仕様等を記入して頂いております。この情報をもとに金型に精通したスタッフが熱処理条件等を確認して熱処理を施行します。
□ポイント2
品質管理では、ISO9001取得により管理体制が確立されております。また、材料分析、3D形状測定、精密硬度測定等の検査を自社対応することで、品質保証の強化に努めております。
□ポイント3
平面、直角、心円度など変形を嫌う各種金型材料への熱処理では、表面改質処理を含めた対応で出来るだけお客様のご要求品質にお応えしております。特に変形を抑えての熱処理は、熱処理後の仕上げ加工を大幅に削減することができ、多くのお客様からご支持を頂いております。
□ポイント4
熱処理前後の工程で、磨き~表面改質処理(窒化処理、PVDコーティング、WPC等)は社内で即日対応しております。これにより全体納期の短縮に貢献できると考えます。
□ポイント5
経年変化、耐食性など品質重視の熱処理では、超サブゼロ、中~高温焼戻しを毎日施行しております。
代表的な金型材料での処理日程
区分 | 処理 | 種類 |
A | 真空熱処理 | マルテンサイト系SUS鋼、冷間ダイス鋼、 熱間ダイス鋼 etc |
A | 時効硬化処理 | MAS1C、YAG、HPM75、CORRAX etc |
B | 真空熱処理 | 高速度工具鋼、粉末合金鋼(ELMAX 等) |
A | 固液化処理 | オーステナイト系SUS鋼 etc |
C | 調質 | マルテンサイト系SUS鋼、冷間ダイス鋼 etc |
C | 応力除去 | 各種材料 |
A: 毎日午後2時迄の受付品は、特殊処理条件、特別サイズ以外のものであれば、休業日を除き当日の処理⇒翌日のご返却(送)
B: 火、金曜日の処理で、翌日のご返却(第2、4、5土曜日は出荷のみ可)
C: 毎週水曜日の処理で、翌日のご返却
※ 上記以外の材料にも対応しております
応用技術
- 真空固溶化処理 オーステナイト/フェライト系SUS
- ベーキング処理 メッキ品などの析出硬化、水素脆性防止
- 真空ロウ付け Ni、銅ロウを使った接合技術 精密金型対応可
- 窒化処理品の加工なまし 溶接や追加工の前処理
設備概要
- 真空熱処理炉(~600kPa)510×510×910 Max:450kg 4台
- 真空熱処理炉(~600kPa)600×600×1000 Max:600kg 1台
※超高速冷却 - 大型真空焼戻炉 3台
- サブゼロ装置 2台
- 雰囲気加熱炉 3台
- 真空洗浄機 1台(環境対応型)
関連機器
- MV硬度計 3台
- HRC硬度計 3台
- HS硬度計 3台
- 計測機器(デジタルマイクロメーター他)
- 金属材料分析器
- 走査電子顕微鏡
- 3Dマイクロスコープ 他